ROADSTER GARAGE ロードスターガレージ

ミウラ・イオタ・2000GT スーパーカーレプリカのロードスターガレージ

製作ブログ

蘇る夢の軌跡

roadster 龍妃ファイナル 製作過程 フレーム編

先回 配管関係の加工のご紹介をいたしましたが 肝心のエンジンルームを どのように製作加工しているか 文章では よくご理解いただけないと思いましたので 今回は エンジンルームの加工をご紹介いたします。

roadster 龍妃ファイナルの場合 トヨタ2000GTのロングノーズを再現するためには ユーノスロードスターのままでは ショートノーズになってしまいますから フロントサスペンションを前方に移植してやる事が必要となります。

では どの様に サスペンションを前方に移植しているかと申しますと 強度確保のためエンジンルームを形成している骨格的存在の エンジンルームサイドメンバーを加工する事は避けたい為 サイドメンバーは そのままで サスペンションの上部を固定するエプロンパネルのみ 前方に移植したいと考えました。

移植にあたり 車両に付いているエプロンパネル自体を切開し 前方に移植する事で解決しますが その方法では 強度的に 問題が発生しやすいと判断いたしました。

そこで どのように加工したかと申しますと 車両自体のエプロンパネルのサスペンション取り付け部は そのままで その前に 新品のエプロンパネルを購入し もうひとつ サスペンション取り付け部を追加してやる方法を選択しております。

この方法であれば 強度も充分に確保可能ですし 切断加工も最小限で済みますので 最良の方法と考えました。

この加工方法により サスペンション上部の取り付けは 前方に移動できましたが サスペンション下部の固定も前方に移植する事が 当然不可欠となります。

では その方法は サスペンション下部は ロアーアームと言うパーツで サイドフレームではなく エンジンを固定しているエンジンメンバーに固定している関係上 エンジンメンバーも 前方に移植しなければなりません。

しかし エンジンメンバーは エンジン固定だけではなく 車両強度確保に たいへん重要なパーツですし このパーツを移植した場合 エンジン固定方法も加工しなければなりません。

そこで エプロンパネルの加工同様 エンジンメンバーも もともとのエンジンメンバーは そのままで ロアーアーム固定のために もうひとつ エンジンメンバーを追加してやる事にいたしました。

しかしながら エンジンメンバーは かなり大きいので 追加エンジンメンバーは 不要となる後方の部分は切開し 必要な部分のみを 車両装着済みのエンジンメンバーに溶接してやる事で ロアーアーム装着箇所を前方に移植可能とすると共に強度アップを図っております。

この方法の利点として エンジン取り付け等は 一切 変更無しで良いため 余分な加工も無くて済みますし 一番 心配していた問題として サスペンションを前方移植のため必然的に ホイールベースが 長くなり それに伴い 走行中の振動による 車両の歪も大きくなる問題が エンジンメンバーのW装着による 強度アップで 克服できる計算でした。

計算上は 強度アップできる予定でしたが 実際に製作した場合 強度アップできるか どうかは 製作した後に 歪検査を行なわないと判明しませんでしたが 先日の歪検査の結果 ノーマル以上の強度があることが 計測結果として確定し 安心しております。

添付いたしました 一枚目の写真は サイドメンバーとエプロンパネルをサイドから撮った写真で サイドフレームはそのままで エプロンパネルの サスペンション取り付け部のみ もうひとつ追加してある事が ご理解いただけると思います。

ブツブツの表面は 加工の際に溶接を行ないますので 溶接箇所の防錆のため 防錆剤を塗装しているモノです。

二枚目の写真では エンジンルームを上部から撮影しておりますので 左右エプロンをご覧いただくと サスペンション取り付け部がフロントに追加してある事が よく ご理解いただけると思います。

3枚目の写真は エンジンメンバーを追加した写真です 追加したエンジンメンバーが溶接してあり 左側の上部の一部のみ エアコンコンプレッサーが干渉するため 若干加工してあることがわかると思われます。

この 加工により roadster 龍妃ファイナルのロングノース再現が可能となり 充分な強度も確保できました。

今回の写真は roadster 龍妃ファイナル一号車の写真ではなく 3号車 渡辺さまの車両製作のものを使用させていただきました。

現在 2号車・3号車も 順調に製作進行中です。